施工事例case

O様の理想は「子供たちが巣立った将来、ご夫婦が“1階だけで暮らせる住まい”」。1階に主寝室と生活に欠かせない水回りなどをすべて詰め込み、2階はシンプルに子ども部屋のみという珍しいスタイルの設計をさせていただきました。大きな下屋の見た目だけでなく、今も将来も“長く暮らしやすい工夫”にもご注目ください。

家のシンボルは大きな下屋

O様のお住まいの最大の特徴は、大きな下屋。

※下屋・・・母屋から差し出してつくられた屋根のこと。

1階に子供部屋以外のすべてのお部屋を配置することで、上はコンパクト、下は存在感ある佇まいになりました。

真っ白な塗り壁に、木の温もりあふれる扉を組み合わせ、ナチュラルな雰囲気に仕上げたのもポイントです。

“ファミリー玄関”と“メイン玄関”

扉を開けると幅広の玄関がお出迎え。

入って左手はゲスト用のメイン玄関、右はご家族用のファミリー玄関になっています。

ファミリー玄関は、サーフィンが趣味というご主人のために、ウェットスーツを干せるスペースを造作。

玄関タイルの上ならびしょびしょに濡れたままのウェットスーツも気兼ねなく干せます。

メイン玄関には大きな鏡とシューズクロークを設置。ちょっとしたお花や書道などの作品を飾れる飾り棚も壁に作らせていただいているので、季節や気分でインテリアチェンジも気軽にできます。

ファミリー玄関を進んだ先はキッチン。玄関とキッチンがひとつながりという動線はとても珍しいのですが、この動線、実はとても実用的なんです。例えば、買ってきた食材をすぐ片付けられたり、料理の合間に急に宅配が来て外に出ないといけないときなど、とても便利です。

小上がりを生かして収納スペースも確保

1階に部屋が集中させるということは、1階だけで暮らしが完結するという便利な利点の反面、クローゼットやパントリーなどの収納スペースを作るのに限りがあるというデメリットも出てきます。

それを解消するのが“段差”です。

和室を小上がりにすることで高さ30cm×幅75cmほどの収納が横に3台並んだ収納スペースが生まれました。ご家族が大好きな漫画やリビングの細々としたものをたっぷり収納できます。

光を利用した明るい空間作り

汚れていたり濡れたままでもお風呂に直行できるよう、脱衣所にも勝手口を作らせていただきました。

勝手口のガラスドアから日差しが入り込むので、脱衣所全体が明るい空間になるのもうれしいポイント。

すりガラスなので外からは見えないのでご安心ください。

1階は、2階のホールをFRPのグレーチングにすることで明るさをアップ。

2階の窓から差し込む光が1階まで届くので、昼間は照明いらずの明るさです。

それだけではなく、空気が循環するというメリットも。ホール部分に干した洗濯物が乾きやすく、一石二鳥と喜んでいただいております。