2022/07/23
太陽光や消費電力を効率化する「エネルギーマネージメント」とは
こんにちは!建築工房いろはの大島です。
家を建てることを検討されている方は、最近「ZEH住宅」という言葉をよく耳にしませんか?
ZEH住宅とは「Net Zero Energy House(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)」の略称で、
断熱性能や省エネ性能を向上させた省エネ住宅と、
太陽光発電などで生活に必要なエネルギーをつくりだす創エネ住宅を兼ね備えた住宅を表します。
最近、さまざまなハウスメーカーや工務店さんで取り上げられるようになり
「ZEH住宅」が当たり前の時代となっていますね。
そんな時代背景に反して、弊社のHPを見ていただいたら分かるとおり、
弊社はまったくZEH住宅とうたっておりません。
なぜなら建築工房いろはの住宅はZEH住宅を遙かに上回る高性能住宅だから。
この記事では「建築工房いろはとZEH基準の違い」や省エネな暮らしに欠かせない「エネルギーマネージメント」について解説します。
建築工房いろはとZEH基準の違い
ZEH住宅は、簡単に言うと
家庭で使う消費エネルギーが、省エネルギー量と創エネルギー量の合計とほぼ同等の住宅のこと。
ZEH住宅を決定するときに重要となるのが「UA値」です。
これは建物内部の窓や壁などから、外部へと逃げる熱量を外皮等の面積全体で平均した値のこと。
いわば、住宅の「熱の逃げやすさ」を示した数値となります。
建築工房いろはの住宅のUA値は0.26~0.3。2022年㋆現在最高等級でUA値0.6より優れる住宅は省エネ等級5に認定されていますが、いよいよ2022年10月1日からさらに細分化されることで省エネ等級の最高等級が7までになります!つまり、いろははUA値0.3以上の住宅なので、省エネ等級の最高等級7レベル。そして、このクラスの住宅を建てた実績が、地域で最も多い工務店です。
省エネな暮らしにはエネルギーマネージメントが欠かせない
ひと昔前は、省エネな暮らしというと家で使用する「消費エネルギー」を単純に減らすことばかりでした。
が、これからの時代は「エネルギーをマネージメントする時代」です!
例えば、太陽光パネルひとつとっても
日当たりが良いから載せられるだけのせよう! ・・ではなく、
“消費エネルギーを算出し、それをまかなえる分だけミニマムにのせよう” という考え方です。
皆様もご存じのとおり、売電の価格は年々下がってきております。
たくさんのせても初期費用ばかりが高くなってしまい、10年以上先を見据えても赤字になるようでは
太陽光パネルをのせる意味はないですよね。
消費エネルギーと創エネルギーを見える化し、効率化する「エネルギーマネージメント」を
建築工房いろはでは長期にわたってサポートしております。
建築工房いろはのエネルギーマネージメントについて
具体的にどんなことをしているかというと
まず、お客様に設計段階でエネルギーシミュレーションを行っています。
お客様に
- 生活パターン
- 家の滞在時間
- 自家用車に電気自動車があるか
など、ライフスタイルをお聞きし、建物燃費=その家に必要なエネルギー量をシミュレーションします。
さらに消費電力から“必要な太陽光パネルの量”を決め、
月々どのくらいのエネルギーが太陽光パネルでまかなえるかといった具体的な数値をご提案します。
ですが、提案しっぱなしではシミュレーションの精度も上がりませんし、
何より、お客様にとって「本当にあのシミュレーションどおりになっているの?賢く暮らせているの?」という不安が募るばかりです。
なので、1年点検などの定期点検では
お客様にデータをご提供いただき、シミュレーションと実際の暮らしのエネルギー量の差を算出してお伝えしております。
こちらは実際にお客様から提供していただいた電気料金です。
こう見ると「あれ?ゼロエネルギー住宅でも電気代を引き落とされるの?」と疑問が浮かぶと思いますが、
売電をされる住宅も通常どおり、電力会社から買い取ったエネルギーは引き落とされ、
売ったエネルギーは別で振り込まれるので、必ず電気代は引き落とされます。
太陽光パネルを付けられる住宅に必ず付くのが
月ごとに発電量などをまとめたモニター。
このモニターでは
- 発電量 ・・・どれだけ発電したか
- 消費量 ・・・電気エネルギーをどれだけ使ったか
- 自家消費量・・発電したエネルギーを消費エネルギーにどれだけ費やしたか
といったことが分かります。
ここでも「ゼロエネルギー住宅なら消費量=自家消費量なんじゃないの?」と思う方も多いはず。
ですが、どんなに高性能な住宅でもそうなることは絶対にありません。
蓄電池など、作ったエネルギーをためられる設備を備えている住宅なら別ですが、
発電設備だけの住宅は、夕方以降は太陽が沈むのでまったく発電できません。
そのため、発電できない時間帯に使用した電気は電力会社から買う必要があります。
なので毎月、消費量ー自家消費量の分だけ電気代がかかるということです。
ですが、発電量ー自家消費量=売電 が、電気代を上回れば、実質の電気代は0円ということになります。
先日も、お客様の一年点検でシミュレーションと実際の数値を比較させていただきました。
この表から実際の消費量が発電量よりも多いということからもゼロ円住宅ということが分かります。
また、シミュレーションがどれほど精密かというと
シミュレーション | 実際 | |
年間発電量 | 6324.14kwh | 7112.9kwh |
消費量 | 5800kwh | 5851.5kwh |
という結果になり、消費量はほぼシミュレーションどおり、発電量はシミュレーションをはるかに上回る結果となりました!
このように、エネルギーはある程度計算し、マネージメントできる時代です。
ぜひ、省エネな暮らしを求める方は“エネルギーマネージメント”も考えてみてください。
分からないこと、算出してほしいなどのご要望がありましたらいつでもお問い合わせくださいませ。