“9坪の平屋”気密測定を実施!
こんにちは!建築工房いろはの大島です。
今までも何回か、こちらのブログで気密測定についてお話したことはありますが
今回ご紹介するのは“9坪の平屋”というミニマムな物件です。
建築工房いろは史上、最も小さい物件の気密測定でしたので
非常に難航しました!その様子をレポートします。
気密測定
そもそも気密測定というのは、
お家全体に対して、床、壁、天井、窓などからすき間がどれくらいあるかを測定し
お家全体の気密性を数値化するもの。
C値という数値で表し、数値が少なければ少ないほど、お家のすき間が少ないということになります。
そして弊社では業界最高基準の気密性を実現するため、
C値の基準を0.3以下に設定し、気密測定器も保有しています。
建築工房いろはの気密測定
気密測定回数は建てる会社によってさまざまで
ハウスメーカーさんの中には1回だけ行われる会社もあります。
弊社は、全棟「工事中」と「完成時」の2回行い、どちらも0.3以下でないと次の工程に進めない
という独自のルールを決めています。
厳しい基準をクリアし続ける現在では、
0.3という基準よりさらに気密性の高い「0.1~0.2」を安定して出せるまでになっております。
9坪気密測定への挑戦
床面積に対してすきまの総量を割り出すため
床面積が小さいと分母が小さくなり、測定も結果も大変シビアな内容が求められます。
どういうことかとい言うと
C値0.1を出したい時に
床面積30坪約100㎡の場合…隙間面積16平方センチメートル ですが
床面積が9坪約30㎡の場合…隙間面積4平方センチメートル となります。
従って、9坪のお家でC値0.1におさめようと思うと
お家全体のすきま量たった 約2cm×2cm しか許されないということです。
数値上はもちろん、測定も大変難しいです。
というのも気密測定というのは風の動きに対して測定するものなので
床面積が少ないとすきまも少ない=風の動きもほとんどないということです。
通常の測定方法では最初、すき間が小さすぎて圧力差が出ずに測定ができなかったため
そのため今回はイレギュラーですが、わざと2cm角の穴を開けて強制的に通気量をとり、
実際の通気量 ー 強制的につくった通気量 = 気密性を測定
という方法で測定しました。
2cm×2cmの4平方センチメートルの穴を測定できるまで開けていったのですが
4つ開けたところでやっと測定することができました。
4平方センチメートル×4個なので、強制的につくった通気量は計算上「16」。
そして測定で出た数値は「20」。
20 ー 16 = 4
9坪で4平方センチメートルのすき間ですのでC値は「0.1~0.2」を満たす高気密という結果が出ました。
※尚、今回は純粋なデータではなく工夫しておりますので
あくまでも参考値となります。
計算以外の気密測定
計算以外にも、ユニットバスや窓周りなどの開口場所などは
触診で一つ一つ調査しています。
数値以外で現れない部分もとても重要です。
いかがでしたでしょうか?
弊社は日々、“あったかいお家” “快適なお家”を造るためにさまざまなことを行っています。
特に大切にしている気密測定のことを少しでも理解していただけると嬉しいです。
何か気になることがありましたら、お気軽にお問い合わせくださいませ。